《ブラジル》自由党支部長の3分の2が係争中=収賄疑惑からリンチ容疑まで=大統領のイメージ損ねる?

ヴァルデマール党首(PL公式サイト)

 ボルソナロ大統領が所属する自由党(PL)で、全国の3分の2の州支部長が訴訟を抱えていることがわかった。同党のヴァルデマール・コスタ党首は、2012年に行われたメンサロン裁判で収賄容疑で実刑に服した人物として、かねてから知られていた。26日付現地紙が報じている。
 自身が立ち上げようとした政党「アリアンサ・ペロ・ブラジル」の結党手続きが遅れ、ボルソナロ大統領は昨年11月、本来の極右路線とは異なり、中道政党「セントロン」勢力の一つであるPLに入党した。
 PLは現在、下院議員数で3位。連邦議会の運営や、下議の人数によって政党支援金や選挙キャンペーン中の放送時間が左右される大統領選での利点は指摘されているが、ヴァルデマール党首の過去から、ボルソナロ氏が2018年の大統領選で訴えてきた「汚職撲滅」のイメージとの矛盾も語られていた。
 そこに輪をかけたのが26日付エスタード紙の報道で、全国26州と連邦直轄区の同党支部長のうち、18州の支部長が何らかの訴訟を抱えていることがわかった。内4人は既に有罪判決を受け、2人は判決を逆転させようと控訴している段階だという。
 例えば、サンパウロ州支部長のジョゼ・タデウ・カンデラリア氏はヴァルデマール氏の腹心で、メンサロン事件の際にオペレーターとして逮捕された闇両替人のルシオ・フナロ氏によると、「2003年にヴァウデマール氏の要請を受け、党支部で賄賂の現金を受け取った」とされている。

 また、ゴイアス州支部長のフラヴィオ・デ・パウラ・カネド氏は2020年、2002年に仲間2人と起こしたとされるリンチ、脅迫事件の2審で5年の実刑判決を受けた。現在は選挙資格の回復を目指して抗告し、高等裁での第3審開催を待っているところだ。
 パラー州の新支部長となったゼキーニャ・マリーニョ上議は、以前所属していたキリスト教社会党(PSC)で、職員の給料を毎月5%ピンハネしていた容疑で、他の党幹部らと共にピンハネ分の返却を命じられた。現在は裁判で係争中だ。
 リオ・グランデ・ド・ノルテ州では支部長のジョアン・マイア州議が、輸送インフラ局(Dnit)からの連邦高速道の建設費を横流しした容疑などで、2018年に告発されている。ロライマ州のエージオ・ロペス支部長は州議だった2005〜06年に幽霊職員を雇った容疑の裁判で現在、最高裁に上告を行っている最中だ。
 パラナ州のフェルナンド・ジアコボ支部長は、2000~02年に脱税と誘拐監禁の二つの容疑で裁判にかけられたが、時効になっている。
 セルジッペ州のエジヴァン・アモリン支部長は、ノルデステ銀行頭取時代の2012年に行った不正貸付の容疑で、2014年に捜査対象となっている。同氏を頭取に指名したのはヴァルデマール氏だった。
 エスタード紙はこれらの支部長の容疑についてボルソナロ大統領に質問をしているが、返答は得られていないという。

最新記事