裏千家、昼食会で新年祝う=コロナ禍で「初点・初釜」見送り

トンプソン・デ・リマ裏千家淡交会ブラジル協会会長、林宗一代表、林宗円副代表(左から)
トンプソン・デ・リマ裏千家淡交会ブラジル協会会長、林宗一代表、林宗円副代表(左から)

 茶道裏千家ブラジルセンター(林宗一代表)は6日、サンパウロ市のホテル・エスタンプラザ・フンチャル・ファリア・リマにて昼食会を開催し、82人が参加した。
 昼食会は当初「初点・初釜」としての開催を予定していたが、6日に聖市が新型コロナウイルス・オミクロン株とインフルエンザの同時流行を警戒し、感染対策強化を呼びかけたため、急遽内容を変更した。
 挨拶に立った林代表は「人間関係を築く上で実際に会うことは非常に重要です。お茶も同じ空間を共有することを大切にします。コロナ禍で初点・初釜は行えませんでしたが、皆様とお会いすることができ大変めでたく存じます」と参加者に向けて喜びを表した。

乾杯のため立席する参加者たち
乾杯のため立席する参加者たち

 企画当初は定員の120人を超える申し込みがあったが、人間距離確保のため、例年1団体につき2人ずつ招待するところを1人に限定。最終的に82人にまで縮小させた。
 林宗円副代表は「急遽内容の変更が必要となり、一時は延期も考えていました。急な変更にも関わらず沢山の方々が来て下さり、とてもうれしく思います」と参加者に感謝を述べた。
 昼食会は洋食ビュッフェ形式で行われ、薄茶や日本製の干菓子(ひがし)も振る舞われた。会場には、新年祝いの掛け軸や干支にちなんだ茶碗などが飾られた。

街角ちょっと見

掛け軸をじっくり観賞する来客者
掛け軸をじっくり観賞する来客者

 茶道裏千家ブラジルセンターの昼食会会場には、「福寿海無量」の掛軸が飾られた。林代表は「今もコロナ禍が続く状況ですので、ブラジル全土にもフェリシダーデ(幸せ)が届くように願いを込めました」と話す。この他にも新年の干支である寅にちなんだ寅柄が特徴的な永楽善五郎の茶碗や縁起物が飾られ、訪れた人たちが代わる代わる観賞、写真に収める姿がみられた。(天)

寅柄の茶碗
寅柄の茶碗

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