《ブラジル》フォーカス=GDP予測再び引き下げ=0・36%が0・28%に

厳しい予測が続く経済の動向(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)

 中央銀行が10日に発表した経済動向予測調査「フォーカス」によると、今年の国内総生産(GDP)成長率は先週比で0・8ポイント減の0・28%となったと同日付現地サイトが報じた。
 フォーカスは100以上の金融機関などの専門家に対する聞き取り調査の結果をまとめたもので、23年の成長予測も、1・80%が1・70%に引き下げられた。24年の予測値は2%のままだ。3月4日に発表予定の21年のGDP予測は4・50%のままだ。
 他方、年末時点の経済基本金利(Selic)の予測値は、先週の11・50%から11・75%に引き上げられた。
 現行のSelicは17年10月以来の高率の9・25%だが、中銀の通貨政策委員会(Copom)は既に、2月1~2日の会議で1・5%ポイントの引き上げを行う意向を表明済みだ。23年と24年の予測値は8%と7%で据え置かれた。

 Selicが高止まりするとの予想は今年のインフレ率が高止まりする可能性とも関連するが、市場関係者は昨年のインフレ率予測を10・01%から9・99%に引き下げた一方、今年の予測値は5・03%で据え置いた。
 ただし、今年の公式のインフレ目標値は3・50%±1・5ポイントだから、現在の予測値は既に上限を超えている。
 今年末の為替の予測値は1ドル=5・60レアルで据え置かれたが、23年の予測は5・40レアルが5・45レアル、24年は5・30レアルが5・39レアルに引き上げられた。

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