沖縄空手=米国大統領から特別功労賞生涯業績賞=ヴィセンテ・デ・ソウザ師範代

左から高良律忠県人会長、ソウザ師範代、島袋栄喜元県人会長
左から高良律忠県人会長、ソウザ師範代、島袋栄喜元県人会長

 「フラビオ先生のご活躍は大変光栄であり、誇りに思っています」―沖縄県人会会長の高良律忠氏はそう喜んだ。沖縄小林流空手道古武道重礼館ブラジル支部のフラビオ・ヴィセンテ・デ・ソウザ師範代が、米ホワイトハウスのバイデン大統領より特別功労賞生涯業績賞を受賞した。
 ヴィセンテ氏は、南米コミュニティにおける沖縄空手と古武道の活動、およびアメリカの警察署のためにトンファ(沖縄の琉球古武術において使用される打突武器兼防具)を用いた逮捕術を独自に開発、アメリカ国家安全保障に協力したことが評価された。アメリカ武術連盟の推薦を受け、同賞が贈られることになった。
 ブラジルからは16人の著名人が推薦された。その中には米国、特にNASA、スワット、陸軍、海軍と空軍などの特殊戦術部隊の準備に貢献したマルコス・ド・バル上院議員(ポデモス-エスピリトサント州)も含まれていた。
 ヴィセンテ氏は、ブラジル空軍に所属する傍ら空手を指導。その後、聖州の消防隊に入隊。消防隊員としてキャリアを築く道を約束されていたにもかかわらず、沖縄空手をブラジルに普及したいという強い意志を貫くために3年前に退職した。
 また同氏は月謝を払えない低所得層のブラジル人子弟に無料で空手を指導するなどのボランティア活動もしていた。
 今回の功績を讃えて、昨年11月29日、聖州議会小林パウロ記念講堂で表彰式が行われている。

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