■訃報■二世初の社会福祉士、田名網ボーン富子さん

田名網さん
田名網さん

 生涯を通じて高齢者福祉、権利、環境、人権を守るため活動してきた日系2世初の社会福祉士、田名網ボーン富子さんが先月27日ミナス・ジェライス州ポソス・デ・カウダス市のウニメジ病院で腸閉塞により亡くなった。行年89歳。葬儀はやらず、遺体は翌日リメイラ火葬場に運ばれた。
 同市のポシニョス・デ・リオ・ベルデ川沿いで15日、近親者のみによるささやかなお別れ会を予定している。
 田名網さんは二世初の社会福祉士。PUC/SPでソーシャルワークの学位を、コロンビア大学ソーシャルワークスクール(ニューヨーク)で理学修士を取得し、ブラジル老年学の先駆的専門家グループの一員として様々な貢献をしてきた。
 救済会が運営する憩の園でも、福祉のあり方を指導したり、相談に乗るなどの貢献を重ねてきた。その他、2008年には大統領府人権特別事務局から出版された「高齢者介護者マニュアル」も企画した。
 退職後は同市に住み穏やかな生活をしていた。

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