《ブラジル》26州都市長調査 初年度の公約達成はわずか15%=3分の2は手付かずのまま

リカルド・ヌーネス・サンパウロ市市長(Govesp)

 2020年の地方選で選ばれた26州都の市長は、任期1年目の2021年に選挙公約の15%ほどしか実行できていなかったと、4日付G1サイトが報じている。
 これは、G1サイトが独自に行った調査で明らかになった。それによると、州都の市長たちが掲げた1091件の公約のうち、達成されたものは全体の15%にあたる166件のみだったという。
 また、「部分的に達成」は18%にあたる201件で行われていた。だが、圧倒的に多かったのが「まだ行われていない」で、全体の3分の2を占める716件に及んでいた。残りの8件は情報不足のため、評価が行われていない。
 公約を部門別で見ると、公約が最も果たされているのは「経済」の31%だ。経済では「部分的に達成」も15%あり、計46%が着手されていた。他の分野では、「運営」が22%(部分達成込みで42%)、「透明性」が20%(同30%)と高かった。

 11%の「インフラ」や8%の「居住」も部分達成込みなら41%だったが、「保健」関連の公約はコロナ禍2年目となる年だったにも関わらず、達成率は15%、部分達成込みでも34%だった。
 達成率が最も低いのは「観光」で、「達成」が6%、「部分達成」が9%、「果たされていない」は85%に上った。「スポーツ」も「達成」「部分達成」が9%ずつで、82%が果たされていない。
 なお、ブルーノ・コーヴァス氏とその逝去を受けて就任したリカルド・ヌーネス市長によるサンパウロ市は、58の公約のうち、「達成」が22・4%、「部分達成」が32・7%、「まだ」が44・8%だった。
 公約達成率が最も高かったのはリオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレのセバスチャン・メロ市長(民主運動・MDB)で、22の公約中、七つ(31・8%)を達成。最低はアクレ州リオ・ブランコのチオン・ボカロム市長(進歩党・PP)で、達成は49の公約中一つ。「部分達成」も二つだった。

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