【新年創刊特別号】良質な支援サービス提供に邁進=サンパウロ日伯援護協会 会長 税田パウロ清七

税田パウロ清七会長

 新年明けましておめでとうございます。
 2022年を迎えるにあたり、新しく「ブラジル日報」社を設立されましたこと、心よりお祝い申し上げます。
 援協は現在、社会福祉と医療の両分野で活動しており、社会福祉分野では本部福祉部のディサービス、そしてさくらホーム(入居者数27名)、サントス厚生ホーム(51名)、イペランジャホーム(34名)、あけぼのホーム(40名)の4つの養護施設で計202名の協力者が働いています。医療分野では、日伯友好病院、サンミゲル・アルカンジョ病院、リベルダーデ医療センター、PIPA(自閉症児療育施設)の4施設で計2238人の従業員が働き、800人以上の医師が医療サービスを提供しております。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、20、21両年は各養護施設でイベント等を開催することができず、収益面、入居者の家族や一般の方々との交流にも大きな影響を及ぼしました。しかし、今回の経験で「回復力」という大きな学びも得ることができ、各施設の協力者が創造性を発揮して様々なバーチャル活動等を実施してくれました。
 今年は、昨年計画されていたイペランジャホームの「ダリア祭り」と「イペー祭り」、援協本部での「フェスタ・ジュニーナ」と「運動会」、さくらホームの「第52回さくら祭り」、サントス厚生ホームの「春祭り」など、対面でのイベントを開催する予定です。また、一時停止されていた巡回診療も今年から改めて再開する見込みです。
 さらに、昨年完成するはずだった関連施設の増改築工事は、今年2月末までに完了する予定です。今回の拡張・改修工事と新医療機器の購入は、JICA(国際協力機構)の支援プロジェクトのお陰で実現し、日本政府から2900万レアルの助成金を受け取ることができました。
 そのほか、日伯友好病院では昨年10月、最新鋭MRI(磁気共鳴断層撮影装置)の運用を開始し、今年もさらに優れたMRIが導入されます。また、リベルダーデ医療センターでは利用者がより快適に過ごせるよう、チェックアップ、理学療法、診断、検査の各エリアを拡大して近代化を進めてまいります。
 一方、コロナ禍においても日伯友好病院は、イストエ誌『As Melhores da Dinheiro(2021年優良企業)』の医療分野で、フレウリ・グループ、オズワルド・クルス病院に次ぐ第3位に選ばれ、最高の結果を出すことができました。背景には、会員の皆様をはじめ、評議員会・理事会役員と援協の全スタッフの献身的な尽力と協力があり、現在のしっかりした体制が日系社会の皆様に良質な支援サービスを提供できているのだと感謝しております。
 ブラジル日報社におかれましては、新役員のもと、読者の皆様への情報提供をはじめ、レジャーやエンターテイメント等の分野でも新たな活力を与えていかれることを期待しております。
 結びに、2022年がすべての人にとって健康で素晴らしい成功の年になることを祈念致しまして、年頭の挨拶とさせていただきます。

2022年 元旦

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