《ブラジル》連邦地裁がIphan院長を停職に=大統領の問題発言を受け

 ボルソナロ大統領が、自身の熱心な支持者である企業家に不利な判断を行わせないよう、国立歴史美術遺産院(Iphan)の院長に同企業家の関係者を指名したと公言したことで、新たに選ばれた院長が裁判所から停職処分を受けた。19日付現地紙などが報じている。
 ことの発端は15日にボルソナロ大統領がサンパウロ工業連盟(Fiesp)のイベントの演説で、かねてから熱心なボルソナロ派として有名な企業家ルシアノ・ハン氏のスーパー「アヴァン」が「私の指名した知人のおかげでさらなる支店を作ることができる」と語ったことだ。大統領によると、ハン氏は2019年に、支店建設予定地から歴史的遺物が発見されたことで、Iphanが建設を差し止めたことがあったという。

 この発言はすぐに物議を醸し、連邦検察庁は16日にもIphanのラリッサ・ロドリゲス・ペイショット・ドゥトラ氏の停職を求めた。同様の訴えは、マルセロ・カレロ下議らも起こしていた。
 リオ連邦地裁のマリアナ・トマス・ダ・クーニャ判事はこれを受け、18日に同件に関する裁判が行われるまでドゥトラ院長を停職処分とする司法判断を下した。
 ただし、18日には国家総弁庁(AGU)が、院長停職による業務停滞は甚大な影響を生じさせるとして、連邦地裁の判断撤回を求めて控訴。20日には連邦地域裁長官代行のテオフィロ・アントニオミゲル・フィーリョ判事が18日の司法判断を覆し、ドゥトラ氏の復職を認めた。

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